突然道がぶつかって
彼の事は知らないことばかりだ。
あまり昔のことや、家のことを話してくれない。
聞いてもはぐらかされて、寂しくなる。
彼の知らない世界を見た時に、あぁ、本当に、ずっと別々の道を歩いてきて、今、同じ道にたまたま居るのだと感じる。
人との出会いは誰だってそうだ。
突然道がぶつかって、同じ道を、歩き出す。
あたりまえで、でもどうしても理解出来ない不思議なことだ。
時には道が別れたり、少しだけペースが合わなかったりする。
独占欲、所有欲が強くて、過去に対しても嫉妬しては寂しくなる。
彼の全てを、知りたくて、でも知りたくない。
私はなんでも話すことが出来る。全部を知ってもらいたいし、興味を持ってもらいたい。
男の人は、本当に鈍感だ。
気持ちの裏側まで、しっかり話さないと理解出来ないようだ。